10年以上の多様な経験をもつ公認会計士が、国内外で直面する問題に注目し、経営企画、財務、税務、海外進出、転職まで、人それぞれの道を応援します。

公認会計士プンクスの経営財務・転職ナビ

転職市場、各業界状況

今後減っていくと予想される経理職

更新日:


こんばんは、プンクスです。

今回は、厚生労働省が毎月発表している有効求人倍率を基に、会計士の方が転職する可能性がある経理職の実需と照らして最新情報をお届けします。

図:厚生労働省 一般職業紹介状況(平成30年7月分)についてより抜粋
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000212893_00006.html

まず、平成30年7月の有効求人倍率は1.63倍(前月比+0.01%増)と、継続して上昇し続けています。上記グラフの通り、安定推移しており、下落に転ずれば早い可能性がありますが、その兆しはまだ見えません。短期的には問題なさそうです。

しかし、今年に入って、経理職を中心に気になる動きがあります。

これまでブログでもお伝えしてきましたが、本年j急速にAIが進化しており、あの手この手で、経理業務削減を図る動きが出てきています。
今はもう請求書の発行や郵送といったことも行わず、ネット上でやり取りして支払業務まで完了、経理業務もある程度自動化できるサービスが始まっています。

先日、このサービスの営業を受けました。これは銀行も支援して営業しているので、大きな流れとしては非常に大きなものになります。
そして、営業文句は「経理業務削減=人を減らせますよ。」です。

現状はこのサービス、請求書を発行する売主と、買主双方の合意が必要なので、
まだ導入は急ぐ必要がないと感じました。しかし、このサービスは確かに業務量削減につながるため、いつのまにか皆さんが使っている電子マネーと非常に似ていると感じました。10年前あたり、まだカードで都度決済するイメージはありませんでしたが、今は財布で小銭を出す機会は本当に少ない。
この経理の流れは、電子マネーの、財布から小銭を探して支払う手間、に近い。
わずかだが、確実に労務コストが削減できる。中期的にこの流れは止められないでしょう。

よくよく考えれば、請求書を紙で発行して郵送して、という手段はインターネットがない前提にもと考えられた一手段にすぎませんよね。今は不要なはずです。

ですので、経理のキーパンチャーという仕事は、これから削減の対象になっていることは避けられないと感じています。

但し、現職で経験している方は、例えヒラでも、これから様々な経験を積んでいくのみですから、すぐ淘汰される可能性は低いでしょう。
今は売り手としての需要もあり、まだ目立たないこともあると思われます。

加えて、会計士の皆さんが想定している経理・財務・税務のスペシャリスト職は
実際まだまだ需要が多いように見受けられます。

このように経理職の需要に関する結論としては、「まだ売り手継続しているが、足元では下から経理削減の動きが確実に進んでいる。」と言えます。

経理人員が削減されるに伴い、新規参入の門が下から徐々に狭くなっていくことが予想されます。徐々に狭くなっていくと、実務を積んだ経理経験者達と、監査法人の経理未経験者が、その枠を争うことになり、倍率が高くなります。

最後にジョーカーを引かないように、情報網を広く持って、動くなら早め、動かないなら迷いは捨てて、準備していただければと思います。

 

-転職市場、各業界状況
-, ,

Copyright© 公認会計士プンクスの経営財務・転職ナビ , 2025 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.