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インドローカル監査に同行:ブラックマネーとモディ施策の効果

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皆さまこんばんは。プンクスです。

先日、久しぶりにインドムンバイでローカル会計事務所の監査に同行し、近年のモディ政権の苦闘について意見交換しました。
このお話に関連して、かつてインドで蔓延っていたブラック&ホワイトマネーの問題について、あまり世に出ない不正手口も踏まえて言及したいと思います。

2014年モディ政権になってから現在に至るまで、高額紙幣の廃止など大きなニュースが日本でも流れました。

これはインドの現金決済市場を背景に膨大な規模のブラックマネーが簿外で流通しており、不正を撲滅するとともにGDPを押し上げることが目的です。モディの志は素晴らしいもので、当時現地のローカル会計士も賞賛していました。

2年ほど前からようやく日本でもニュースになってきましたが、現地ではかつて簿外取引は当たり前のように行われていた不正と推定します。

ブラック&ホワイトマネーの手口としては下記のとおりです。

不正を行う企業は、簿外取引を経常的に行っています。この段階で、現金とモノのみ不正に動き、全ては簿外です。
簿外のキャッシュは金庫等に常に保管している。会計士が来たときには隠せば、表には出ません。又は結託しているケースもあるでしょう。

これがブラックマネーと言われているキャッシュです。ただ、この現金は多額である場合もありますが、簿外なので表に出せません。
このため、コミッションを得てホワイトマネーに変える業者が存在します。簿外の黒をオンバランスの白に変えてコミッションを受け取る業者は安全にブラックマネーを現金にするルートを持っています。黒を白にしたい会社は適当なインボイスを業者に発行し、目減りした現金を受け取ります。

モディに陶酔しているこのローカル会計士は、上記不正を見つければ、監査を実施しないようにしているようで、この事実を教えてくれました。
この処理どうするんだとえらく叱っている現場まで見せてくれたので、このブラックマネーの存在やフローは事実です。
かつては当然に広く行われていた不正のようにも感じますけどね。

このような背景から、2016年11月に突如高額紙幣が廃止され、今は新紙幣とPAYTMなどの電子決済が広く流通しています。モディの狙いですと、高額紙幣を使えなくすることで、各会社の金庫にある不正なブラックマネーを葬りたかったようです。

しかし報道によると、市場に流通している紙幣の99%程度が銀行の預金に変わってしまったということで、世のニュースでは、「この政策は失敗だった」と評されています。
ここまで読んでいただければ、「インド 高額紙幣 廃止」などググって頂ければ、背景がよく見えると思います。
具体的な業者の存在について言及している情報はあまりないですから。

この点、監査人の視点で考えると、世に蔓延っていたブラックマネーのストックを残念ながらあぶりだすことは出来ませんでしたが、一旦不正のストックをリセットすることができたわけです。これは大きな一歩と思います。監査人にとってもそのほうが今後やりやすいですよね。

GSTの施策にせよ、個人的にモディの政策は指示できる点が多く、大きな市場ですので今後に注目しています。

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