こんばんは、プンクスです。
長期にわたる銀行折衝の経験から、よく財務系の転職直後の会計士に
質問を受けます。銀行折衝は監査法人で誰もしませんから当然気になるところです。
会計士の飲み会の度に話しているような気がします。。説明も確立してきておりますので、聞かれる質問のうち、重要性高く、確度が高いものを挙げておきます。その時が来たら、多少役に立つと思います。
銀行とのお付き合い上で生じる疑問と回答
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取引銀行を増やすと、既存の銀行との関係が悪化する?
現在はないと考えます。但し、業績が悪い時動くのは賢明ではありません。
業績が良い時ほど、自然な形で増やしておくのがよろしいかと思います。例え中小企業であっても、1社は絶対ダメ。3社は必要と考えます。銀行もメガばかりでなく、中小であれば商工中金、地方銀行、地元の信金などもご検討ください。商工中金は近年不祥事がありましたが、中小企業に優しい本質は現状、変わっていないと見ます。
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担当者への情報開示はどこまで?
会計士であれば、自信をもって、積極的に行うべきです。
中小企業では、銀行への情報開示をもって何か突っ込まれるのではないかと、必要以上に隠すケースが多くみられます。
これは銀行の能力を過大評価しているから勝手にそう思ってしまうわけであって、銀行側から見てもブラックボックスは一番嫌う所です。
会計士から見ると、専門能力において劣っていることはなく、銀行の担当者に堂々と開示して信用を得られるほうが後々良いです。 -
プライスレスな銀行担当者の信頼を得るには?
担当者から営業上、何かとお願いされることがあります。
これは支社・支店の営業成績を上げるためのものですが、これは2の信用に比べると短期的な協力に過ぎず、効果は限定的と考えます。まだ、社内でも銀行に協力するためということで、必要ない契約を追加することは社内で自分の評価を下げることになりかねません。
この協力より、銀行員が確実に喜んでいただけることがあります。それは、支社長、副支社長、上席の前でひたすら担当者に日々のお礼を述べることです。当然、わざとらしい対応は駄目です。心から感謝を述べます。
上記2の対応しかり、全ての対応を誠実に行えば、鏡となって多くの時間を割いてくれます。そうすれば、自然と感謝の言葉が出てきます。 -
金利交渉のスマートな方法は?
こちらから金利を下げる交渉をしたい場合の、切り出し方です。
「金利をそろそろ下げてほしいんだけど、、」などと突然切り出すのはスマートではありません。銀行担当者の気持ちも考えるべきです。
この場合、まず1の通りサブ銀行とお付き合いいただいて、その銀行に頑張ってもらいます。いつかメインを、という思いがあるので、サブの銀行ほど、いい数字を持ってきてくれます。
その後、その金利で相見積もりとして、メインの銀行に提示します。
「このような金利で提示いただいたので、すいませんがご検討ください。」
これが一番スマートです。まず、言い出しっぺがこちらであるか、サブ銀行であるかはわかりませんので、こちらの提示も失礼にはあたりません。加えて、法人の担当者も説明しやすいです。
実に当たり前ですが、このような日々の積み重ねと配慮が良い関係につながっていくと思います。会計士であれば基礎的な能力は兼ね備えているので、3か月もすれば慣れるでしょう。